degreeeのブログ

Apexとfgoと崩壊3rdとvalorantと原神とジャンプとNetflix

MENU

祖母が死んだ


一番古い記憶は、私が幼稚園の時です。
両親が不在の時は家まで来て遊び相手になってくれました。カルタとかやってた記憶があります。


小学生に上がってからは学期休みに泊まりに行くことがありました。
ゲームキューブを持参して遊んでたり、自転車で買い物にも行きました。おはぎや赤飯等、甘いお菓子も作ってくれました。…少々油臭かったのが最初嫌でしたね笑

人ん家の使用感の異なる風呂、一畳くらいのトイレ、畳が敷かれた寝室、増築した為急勾配な階段……。
基本リビングにしか居なかったので、冬はストーブで部屋全体がまぁ暑かったw 座る場所も物置く場所も20年変わらなかったな。



高校生になってからはよく、冬に備えて雪がこいを貼ったり、雪かきを手伝いに行きました。その辺りから足腰の調子が悪そうだったな。…手伝いに行く度に一万円寄越してくるのは面倒だった笑 そこから邪険な態度を取り始めたり、上手い断り方ができるようになっていった。


20歳前、無駄に勉強のし過ぎで賢くなってたので人に対して冷たくなっていた。周りの人全てに対して自分と同じレベルの考えを求め、思考の足りない…思慮の及ばない人を無条件に見下していた。
雪かきの手伝いに行って自分のやり方に注文付けられるのが嫌だった。「効率的でも役立つ訳でもないアドバイスなんかするな!」と、本気で思っていた。



働き始めて、これまでの驕りや自分に対する特別感…みたいなのは完全に消えた。自分より上手くやれる人なんて星の数程いるし、自分程度…大して優秀でもないことに気付いた。至ってお前は特別な才能もない"普通の人間"だ。

そこから色々学び、『頭が良いことだけが全てでは無い』…と知った。むしろ良すぎても色々困るし、周りと合わせられないし無駄なストレス抱えるしで不便に感じた。人間らしい素直な、本能的な感情を大切にし、たまにはバカになることも大事だと学んだ。


それからは祖母に会いに行っても自然体の自分でいられたと思う。嫌なことなら嫌な顔をし、困惑したら困ってる……そういう素の自分を見せられた筈だ。…相変わらずお金寄越してくるのには困ったが😅



そうして何年か経つと、杖をついて歩くようになり、次第にボケも進んでいった。
「お隣さんが砂利を奪って行った!!」と訴えるが、砂利程度なんの問題なのか疑問だし、そもそも本当に持って行ったのか?持って行く価値のある物なのか?…という点で少し距離を置こうと思ってた。面倒くさそうな事態はゴメンだ。




だが……いくら私が冷たく成長しようが、身体が悪くなろうが、祖母の自宅を訪れた時はいつも笑顔で迎えてくれた。「"私"、よく来たねぇ!!」って。

私が"不要"だと判断した雪かき時のアドバイスも私を思っての為、毎回お金を寄越すのも私の為。
髭が濃くなり始めた時は、「これで良い髭剃り買え」ってお金を渡してくれた。
…なお言われた当人は、「お前の顔汚ねぇんだよ!!」って言われてる感じでなかなか不快だった模様。それに少し気にしてたんだよ……周りと違って早いし…😓



最後に会ったのは2019年の12月27日辺りだったかな?毎年恒例の雪仕事で行った時。ボケてはいたけど私と母親にはいつも通り接してくれた。…でも衰えて弱々しくなった手に触れるのが少し悲しくて嫌だった。正直こういう老い衰えた姿、見たくなかった(仕方ないけどな!)

いつものように作業を終えて、お金渡されそうだからなるべく1on1避け、買い物を終えて戻ってきた母親と共に速攻去る…!決してお金の隙は見せないぞ!!😤


…まぁ結局何やかんや渡されて、目立つ場所にこっそりおいて立ち去った訳ですが笑 我ながら咄嗟に妙案が浮かんだと誇ってましたね😅






でもそれが最後でした。母親が週に1度買い物の為に訪れる際に、倒れている祖母を見つけたそうです。未だ司法解剖やら事件性の観点の確認が終わっていませんが、おそらく老衰による物でしょう。



後悔することは3つ。

ボケたから、お金を渡してくるからといって避けずに、もっと長く向き合ってあげれば良かった…。会う頻度も1年に2〜3回程度なので、せっかくの機会なんだからもっと長く話していれば良かった。祖母にとってはそれだけで嬉しい時間だっただろう。


もう1つは、何も返してやれなかったこと。
自分のことをいいだけ気にかけてくれたのに……お金も大人になってからも毎年誕生日には金一封届いていたりと、いいだけ沢山色んな物を貰った癖に何も返せていないこと…。もっと別な、値の張る何かを返してあげれば良かった。それか、旅行とかで行ったことない景色を見せてあげるとか、そういう面でも恩を返したかった。


最後に、もっと優しく接してれば良かった…。
10代の後半からは辛めに当たることが多かった。とりあえず早く帰ろう、変なこと言われる前に帰ろう…って気持ちが強かった。…でも今はもうそれも叶わない。全てが遠く過ぎ去った過去です。





祖母の家に持って行ったパンから祖母の家の匂いがするんですが……本当に亡くなってしまったんだと途方もなく悲しくなります。
今はまだ匂いがするが、時間が経つにつれて別の匂いに変わる…。あの家も、次第に匂いは消えていって祖母の家ではなくなり、空き家になるか真っ平らな土地になるでしょう…。

私達が過ごしてきた時間もただの思い出の1ページになり、いずれは私の頭からも鮮明な記憶は消えてしまうんだろうな……。




それを忘れない為に今回の記事を書きました。いつか私が忘れ去っても、祖母と過ごした時間…祖母との思い出を断片でも残せれば、と思っています。


…本当に、人が死ぬのは急なんですね。
もしあなたに、"無条件に愛してくれる誰か"がいるのなら、今からでもその時間を大切にして下さい。
少なくとも後悔の無いように過ごせてたら、それはとても素晴らしいことだと思います。




今までありがとう、ババ。