最新話見てきたんですけど……虚しい。
なんていうか…何のために鬼狩りしてきたのかわからなくなる……そんなお話ですね。
玄弥は実弥さんを思って戦ってきた。でも実弥さんはおそらく、それ以上に玄弥を思って戦ってきた。
『どこかで家族を作って一生幸せに暮らしていれば良い』
この言葉が全てですね。もし鬼が近付いてきたとしても生涯をかけて玄弥とその家族に危害を加えさせない…。そしてその他の、第三者に危害を加えようとする鬼も許さない…。
玄弥が「兄貴は世界で一番優しい人」っていうのも理解できますね。そこまで自分を犠牲にして他人の為に尽くすなんて…私には到底できません。
それほどまで大切に思ってきた弟が死んでしまった…。玄弥の「兄ちゃんを守りたかった」という思いもありますが、それにしたってやるせないでしょう…!
終いには、弟の死を十分に悲しむ猶予も無く、次の戦いに向かわねばならない…。頭ではわかっていても…心は……。
これで無惨様倒したとしても玄弥は帰ってきません。時透君も、しのぶさんも、失われた多くの命は戻ってくることは決して無い。
なんというか……ほんと虚しいばかりです…。
争いや、人を傷つける、といった行為の先に見えるのがこの世界ですよ。
傷つけるだけ傷つけて当人は、
「当たり前だ!」「ごく自然な事だ!」
と主張するかもしれませんが、傷つけられた側にとっては生涯癒えない傷です。それで命を絶ってしまったなら、その人を幸せを願い続けて生きてきた人達は、一体どうすればよいのでしょうか……?
『鬼滅の刃』という作品はただのバトル漫画だけではなく、『人』というものについて考え、成長させてくれる作品でもあります。
どうか、この作品が多くの人の目に入って欲しい。
そして読み終えた後で、『自分』と『周りの人』についてもう一度考えてみて欲しい。
『失われた命は回帰しない』